人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ
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2012年2月16日

中小企業の人事制度で必要のないもの

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


さまざまな中小企業の経営者さまのお話を伺うなかで、
せっかくつくった人事制度がうまく活用できていないケースが、
残念ながらたくさんあります。

人事制度に関するご相談を受けて、
活用できていない人事制度を拝見させていただくと

ほとんどは「教科書通り」につくられた制度になっています。


人事制度だけを見ると、構造自体に欠陥があるということは
ほとんどありません。

しかし実際には、役に立っていないのです。


教科書通りにつくられた人事制度がなぜ役に立たないかは、
いくつかの理由があります。

今まで私が申し上げてきたように、
「評価」と「給与」を連動させた「アメとムチ」の論理で
制度が設計されていることも大きな原因です。

現在の人事制度理論は、人間の本質と合っていないのです。

この視点に関しては、今まで何度も申し上げてきましたので、
今回は別の視点を述べたいと思います。



中小企業の人事制度は、シンプルでなければなりません。

人事専任部署がない中小企業においては、
複雑な制度を継続的に運用することはほぼ不可能なのです。

そういう視点で見るならば、教科書通りの人事制度には、
中小企業には必要のないものが含まれています。


それは「等級制度」です。


呼び名は何であれ、社員さまを格付けするような制度は
中小企業には必要ありません。


その最大の理由は、
等級制度があることによって人事制度が複雑になることです。

少し想像していただくと分かりますが、
社員さまに客観的基準で序列をつけることは至難の業です。

ましてや、等級制度と役職をリンクさせることによって、
同じ等級なのに役職のある・なしが出てきたり、
実力があるのに等級が低いために役職につけなかったりと、
運用に大変な労力がかかるのです。

厳密に運用するのが難しいので、
等級制度は多くの場合、有名無実の制度になってしまいます。


しかも、やっかいなことに、
等級制度は設計するのも難しく、時間と労力がかかるのです。

このように、等級制度は「つくるのは大変だけど使えない」と
いう代物です。


逆に言うと、
「等級制度」をなくし、「評価と給与」を分離したならば、
人事制度は「劇的」にシンプルになります。

シンプルであるがゆえに、継続して運用ができ、
社員さまの成長を支援できる制度として機能するのです。


私もそうでしたが、
人事コンサルタントとして人事制度理論を学んでいくと
それらを全て使ってみたくなるものです。

複雑精緻に相互に連動している制度というのは、
合理性と客観性の塊のように錯覚してしまうことがあります。

しかし、中小企業においては、教科書どおりの制度では
まったく機能しません。


私自身への戒めでもありますが、
人事制度の見た目の「美しさ」に目をとられるのではなく、

「つくるプロセス」や「運用しやすさ」などの「中身」を
充実させることを心がける必要があります。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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