人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2010年6月28日

「組織設計」と「人事制度」のつながり

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月28日号】
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     「組織設計」と「人事制度」のつながり

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターでは、組織設計とは「ヨコ」と「タテ」を
考えることであるとお伝えしました。


  前回のニュースレターはコチラ↓


今回は、組織設計と人事制度のつながりを扱います。



組織の「ヨコ」とは、どんな部署を置くかを考えることです。

組織の「ヨコ」をどのように設計するかによって、
人事制度では「評価シート」の種類が変わってきます。


例えば、機能別(職種別)に部署を設計したとします。

製造部ならば技術力の評価ウェイトが高くなるでしょうし、
営業部ならば営業力の評価項目が多くなるでしょう。

このように、部署によって求められるスキルが違いますので、
評価要素が違ってくるのです。

つまり一般的には、部署の数だけ評価シートの種類が必要なのです。



組織の「タテ」とは、役職(階層)をどれだけ置くかです。

組織の「タテ」をどのように設計するかによって、
人事制度では「等級」の数が変わります。


フラットな組織にすれば、人事制度の等級も少なくなります。
逆に役職の数が多くなれば、人事制度の等級もそれに比例します。

 ※実際の役職と等級をどのように連動させるかによって、
  比例させないことも可能です。



組織設計の段階で人事制度との連動について考え過ぎると
あまりうまくいきません。

組織設計は、「経営戦略をいかに効果的・効率的に達成するか」
という視点で行なわれるべきです。


経営戦略を達成するための組織が設計された後で、
「その組織をいかに実現していくか」という施策の中で
人事制度の構築が必要となるのです。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月24日

「組織設計」とは何をすることなのか?

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月24日号】
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     「組織設計」とは何をすることなのか?

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターでは、人事制度をつくる前には、
組織を見直す必要があることをお伝えしました。


  前回のニュースレターはコチラ↓


今回は、組織の「何」を見直すのかを扱いたいと思います。



組織設計については多くの書籍が出ていますが、
大学教授やコンサルタントの書く本は横文字や専門用語が多く、
読み解くにはなかなか難しいものです。


私は実務をしてきたので、思いきって分かりやすく言いますが、

組織設計とは・・・


 組織の「ヨコ」と「タテ」を決める


ことです。



組織の「ヨコ」とは、会社のなかにどんな部署を置くか、
ということです。


それが、営業部や製造部などの機能別(職能別)なのか、
製品別や顧客別、地域別の事業部なのか、
あるいは、少し独立性を高めて分社化するのか、

それは、それぞれの会社の事情によって変わります。



組織の「タテ」とは、役職(階層)をどれだけ置くか、
ということです。

階層を多くすれば、ポストによる動機づけができますが、
情報や意思決定の流れが遅くなります。

しかし階層を少なくしすぎると、人材が育ちません。

人は自分に任された役割によって育てられるからです。


つまり、階層は多すぎても少なすぎてもダメで、
バランスが大切なのです。

このバランスに配慮しながら、タテを決めていくのです。



このように、組織設計の基本は「ヨコ」と「タテ」を
決めることです。

しかし、これがなかなか難しい。

なぜなら、いくら理論を知ったからといって、
自動的に自社に最適な組織設計ができるということは
ないからです。

さまざまバランスを取りながら進める必要があります。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月21日

人事制度をつくる前には「組織設計」が必要

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月21日号】
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     人事制度をつくる前には「組織設計」が必要

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


人事制度がきちんと運用されるためには、
まずは会社の組織構造を見直さなければなりません。


なぜなら、人事制度とは、会社が期待している役割に基づいて、
評価や教育、異動、などを行なうためのシステムですから、

個々人の役割や責任、権限が明確でなければ運用できないのです。



人事制度をつくる前には、必ず「組織設計」が必要なのです。



組織設計は、現在の組織構造や人事制度をもとに考えていると、
なかなか進まないものです。

では、どうすれば良いでしょうか。


答えは、「経営戦略を実現するための組織」という視点だけで
設計を行なうのです。

つまり、現在の組織構造や人事制度のことはいったん考えず、
ゼロベースで組織を設計していくのです。

そして、あるべき組織構造が明確になったところで、
現在の組織や人事制度を考慮に入れて微調整をしていきます。


この手順が大事です。


まずは経営戦略の視点だけで「あるべき組織像」を描かなければ、
部分最適の議論ばかりが出てきてしまいます。

まずは、全体最適=経営戦略の視点で考えると、
各部署や各社員様に求められる役割や責任が明らかになります。

その役割や責任を果たすために必要な人材像をもとに
ゼロベースで人事制度を検討していきます。



よく「成果主義の人事制度をつくる」ことを目的にして
構築を進める会社がありますが、これは間違いです。

人事制度は、経営戦略を実現するためのサブシステムですので、
まずは「経営戦略」と「組織構造」が明確でなければ、
人事制度をつくることはできないのです。



人事制度の構築を検討している会社様は、
この手順を忘れないようにしていただきたいと思います。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月17日

生きがいとは「職場に行くのが楽しい」こと

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月17日号】
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    生きがいとは「職場に行くのが楽しい」こと

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

一昨日、ある本の取材で NPO法人工房おのみち帆布 の
木織雅子理事長に2時間ほどお話を伺う機会をいただきました。


工房おのみち帆布様は、衰退産業であった地場の帆布工場を
再生したいという想いで、女性企業家5名で立ち上げられた
非営利法人です。

NPOというとボランティア的なイメージを受けますが、
工房おのみち帆布様はしっかりしたビジネスモデルを構築され、
店舗には年間2万人のお客様が来店されます。



木織理事長は、確固とした経営哲学を持っておられます。

それは、「利益」より「社会貢献」という理念です。


実際に、工房おのみち帆布様では、学校でのボランティア授業や
若いアーティストが自由に作品を制作できる「尾道帆布展」などの
社会貢献活動に収益金を当てておられます。



「お金より人」を標榜する私にとっては、
木織理事長のお話に共感し感動する、とても有意義な時間でした。



木織理事長に質問しました。


 「会社で生きがいを感じるためにどうすれば良いですか?」



木織理事長のお答えはこうでした。


 「あまり難しく考えるものじゃない。

  職場に行くのが楽しいことが生きがいだよ」



なるほど!と感動しました。

木織理事長のもとには、若いアーティストの方々や、
給料が下がるのを承知で転職してきたデザイナーの方など
たくさんの素晴らしい人材が集まってこれらます。


自己実現やキャリアパスなどを難しく考える前に、
まずは「行くのが楽しい職場」をつくることが大切だと
木織理事長から教えていただきました。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月14日

「組織のフラット化」と「人材育成」のバランス

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月14日号】
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   「組織のフラット化」と「人材育成」のバランス

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


6月11日の日経新聞の記事によると、
トヨタが20年ぶりに「係長職」を復活させるとのことです。

社内から「事業の急拡大に人材育成のスピードが追いつかなかった」
との声が相次ぎ、組織見直しの一環として施策のようです。

同社では、入社10年前後の社員を係長級として扱い、
5人程の部下の管理や指導などの現場の束ね役と機能させるそうです。



記事には、組織のフラット化による一般的な問題として、

 1.若手社員がマネジメント経験を積む機会が減る

 2.部下のケアが手薄になる

という問題を挙げています。


私から言わせれば、このような問題は、
組織をフラットにすると決めた時点で予測できますし、
また、しなければならない問題です。



何か新しい経営手法が出てくると、
それが完全無欠のような錯覚を起こしてしまいがちです。

しかし、それは全くの誤りです。

あらゆる経営手法にはプラス面とマイナス面があり、
何かを得れば何かを失うことを忘れてはいけません。



上司の権限には、「意思決定権」「指揮命令権」「評価権」が
ありますが、組織をフラット化すれば、これを経験できる人が
減ることになります。

つまり、人材育成にはデメリット面が大きいということです。


しかし、階層を増やせば良いというものでもありません。
階層を増やせば、組織全体の意思決定は遅くなるからです。



「組織のフラット化」と「人材育成」はトレードオフの関係なのです。



このトレードオフの関係を、なんとか「やりくり」するためには、
組織設計や人事制度はできる限り「シンプル」で「フレキシブル」に
しておく必要があります。

私が、「シンプル」かつ「フレキシブル」な人事制度を主張するのは、
これらの理由からなのです。



今回のトヨタの取り組みが、組織のフラット化や管理職不要論によって
肩身の狭かった管理職という役割を見直すきっかけになればと思います。

しかし、トヨタがしたからという理由だけで、階層を増やすのは
とても危険です。

まずは、自社の向かうべき方向性をしっかりと確立してから、
具体的な方策の検討をするようにお願いします。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月10日

「長期雇用」と「年功序列」の違い

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月10日号】
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     「長期雇用」と「年功序列」の違い

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターで、「中小企業は長期雇用が必要」と
お伝えしました。



「長期雇用」と「年功序列」は同じものだと誤解されていることが
よくあります。



「長期雇用」と「年功序列」は、全く違う概念です。

下記に、それぞれの説明を簡単にいたします。



「長期雇用」とは文字通り、
いったん雇ったら外部・内部の変化に関わらず雇用を保証する、
という考え方です。

いわゆる「終身雇用」のことです。



一方の「年功序列」とは、年齢や勤続年数が上がるほどに、
会社内での地位や給与が上がっていくという仕組みのことです。


年功序列には、2つの側面があります。


まず一つ目は、"結果的に"年功序列になった、という場合です。

つまり、経験を積んでいくことで人間性や技術力が高まり、
評価が上がっていったという場合です。

このケースでの年功序列は、全く問題ありません。


もう一つは、"実態に合わない"年功序列のケースです。

つまり、賃金制度でいうと「年齢給」や「勤続給」が厚く、
会社に貢献していない年配社員が優遇されている場合です。

これは問題です。

実力のある若手社員にとっては、不満の原因となります。


これから先は、「年功序列」を後者の意味で使っていきます。




日本的経営の象徴とされた「長期雇用」と「年功序列」ですが、


 「長期雇用」は守り、「年功序列」は廃止する


ことが、これからの中小企業には大切だと考えています。



つまり、何があっても「雇用」は守るけれども、
会社のなかでは実力や成果などの「貢献度」によって評価され、
頑張る社員様には手厚く報いることが大切です。


そして、もっと大切なことは、今は評価されていない社員様にも
成長のチャンスと、チャレンジする場を与えることです。

長期雇用と言っても、「とりあえずクビにしない」というような
消極的な長期雇用では社員様は安心して働けません。

「わが社は人を大切にするんだ」という確固たる信念にもとづいた
積極的な長期雇用でなければ意味がないのです。


そのような信念のある長期雇用を宣言するからこそ、
社員様は自社に対する愛社精神を持つことができるのです。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月 7日

中小企業にとっての「長期雇用」の必要性

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月7日号】
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     中小企業にとっての「長期雇用」の必要性

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


6月3日のニュースレターで、


 「愛社精神を生むには、長期雇用が必要」


とお伝えしました。



金銭的報酬での動機づけが難しい中小企業にとっては、
社員様に「この会社のために働こう!」と思ってもらえるような
施策をしていく必要があります。


また、社員様にとっても「愛社精神」を感じながら働けることは、
何物にも代えがたい「生きがい」につながります。


つまり愛社精神の醸成は、会社にとっても社員様にとっても、
双方に良い効果をもたらすのです。




なぜ、愛社精神を生むには「長期雇用」が必要かというと、


社員様の立場に立つと当然のことで、

「自分を大切にしない会社に貢献する気にはなれない」のです。



そして「長期雇用」を約束することは、
社員様を大切にしていくという会社のメッセージなのです。


※「長期雇用」は最低限の前提であり、愛社精神を生むには
 他にも条件が必要ですが、これは後日に扱います。



これは、マズローの欲求段階説でも説明ができます。


この有名なマズローの理論は、ご存じの方も多いかと思いますので、
簡単に説明するだけにします。


マズローは、人間の欲求を以下のように5つの段階でとらえました。

低次の欲求から順に、


1.生理的欲求 :人間の生存に関わる本能的な欲求

2.安全の欲求 :安全や安定を求め、危険を避けたいという欲求

3.社会的欲求 :集団や社会に所属し、他者との愛情や友情を求める欲求

4.尊厳の欲求 :他者から尊敬されたり、自分の優秀性を感じたいという欲求

5.自己実現欲求:自分の成長や自分の潜在能力の実現を求める欲求



そして、低次の欲求が満たされると、より高次の欲求が生まれてくる
という理論です。

※「自己実現欲求」については、マズローはもっと深い定義をしていますが、
 ここでは簡単に定義します。



将来の雇用が確保されていない状態というのは、
「安全の欲求」が満たされていないという状態です。

したがって、将来の雇用に不安がある状態では、
チームワークをコミュニケーションを円滑にするという社会的欲求や、
人から信頼・尊敬される仕事をしようという尊厳の欲求は、
なかなか生まれないものなのです。


つまり、雇用不安の生まれやすい中小企業が生き残るには、
まずは「長期雇用」を社員様に約束し、そしてそれを実践することで、
社員様が安心して働ける職場づくりが最低限の条件となるのです。



「長期雇用」を約束するからこそ、
社員様のモチベーションを高めるような施策が有効となります。

逆に言うと、「長期雇用」を約束していないのに、
モチベーションを高める施策を行なっても無駄なのです。


これを忘れている中小企業が意外と多くいらっしゃいますので、
自社の施策を見直していただければと思います。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年6月 4日

中小企業で働く社員様の「生きがい」とは?

生きがいラボ・ニュースレター【2010年6月3日号】
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     中小企業で働く社員様の「生きがい」とは?

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いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


先日にお伺いした会社の社長様との話の中で、


「愛社精神」


のことが出てきました。



今では大変古めかしい印象を受けるこの言葉ですが、
私はとても重要だと考えています。


大企業と比べて金銭的報酬で劣りがちな中小企業には、
特に重要です。


人間は、周りの人と関わって生きていきたいという欲求を
先天的に持っています。



この欲求が高いレベルで満たされたときに生じるのが、


「愛社精神」  なのです。



そして、この「愛社精神」の前提となる考え方が
「終身雇用(長期雇用」です。

社員様は、「この会社には、一生、自分の居場所がある」と
思えなければ愛社精神は生まれないのです。



先述の社長様は、リーマンショックの後に、
全社員に対して「雇用は守る」と宣言されたそうです。

その社員様を大切にする経営姿勢が、
同社の愛社精神が高い社風を作りだしていました。


現在の人事理論の中心は「金銭的報酬」のことですが、
まずは「どうやったら愛社精神を持ってもらえるか?」を
考えてみてはいかがでしょうか?


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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