人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2010年7月29日

組織形態の基本型(2)

生きがいラボ・ニュースレター【2010年7月29日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

          組織形態の基本型(2)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターでは、組織形態の基本型の一つである
機能別組織についてお伝えしました。

  前回のニュースレターはコチラ↓



今回は、事業部制組織について扱います。


事業部制組織とは、組織の分割を「製品・サービス」や「地域」、
「顧客」などの基準によって行なう組織形態です。

事業部制組織と機能別組織の一番の違いは、
事業部に大幅な権限を委譲し、自律的活動を可能にしている点です。

例えば、製品別の事業部制組織では、
各製品事業部の中に研究開発や製造、販売などの機能があり、
まるで一つの会社のような活動が可能となります。

カンパニー制組織やSBUなども、この事業部制組織の一種で、
権限委譲の範囲や組織の分割の仕方が変わっているだけです。


事業部制組織のメリットとデメリットを挙げておきます。



●事業部制組織のメリット

 ・細かな市場対応が可能となる
 ・経営感覚のある人材育成が可能となる
 ・トップマネジメントが業務管理から解放され、戦略に目が向く


●事業部制のデメリット

 ・製造、販売などの機能が各事業部で重複し、コスト高になる
 ・各事業部が利益責任にこだわり、短期的視点に陥りやすい
 ・各事業部がカニバリゼーション(共食い)を起こしやすい



では次回は、最後のマトリクス組織を扱っていきます。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年7月22日

組織形態の基本型(1)

生きがいラボ・ニュースレター【2010年7月22日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

          組織形態の基本型(1)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターでは、組織設計の難しさをお伝えしました。

  前回のニュースレターはコチラ↓



組織を設計する実務においては、全くのゼロから考え出して、
設計していくということはありません。

経営戦略を達成するために、どのような組織形態が良いのかを
考えるための、基本となる形態があります。

組織論の中では、さまざまな組織形態が挙げられていますが、
そのほとんどは下記の3つに手を加えたものです。



1.機能別組織(職能別組織)

2.事業部制組織

3.マトリクス組織



この3つの組織形態の中から、自社の経営戦略を達成するために
最も適している組織形態を選択し、それを自社の状況に合わせて
カスタマイズしていくのです。

3つの組織形態の中で、どれが優れているということはありません。

それぞれにメリットとデメリットが存在しますので、
自社の状況に合わせて選択することが必要になります。



では、機能別組織から説明していきましょう。


機能別組織とは、「営業」や「製造」、「総務」などのような
『機能』によって組織を分割した形態を言います。

職能別組織と呼ぶこともあります。


機能別組織を採用している会社では、
「営業部」や「製造部」のような部門によって構成されます。


この機能別組織は、各機能の「専門性」を高めるのに
適した組織形態です。

つまり、組織を機能で分割することによって、
営業部ならば営業に、製造部ならば製造に集中できるようになり、
それぞれのノウハウや経験が蓄積され、専門性が高まっていきます。


しかしデメリットとして、各部門の専門性が高まるがゆえに、
「全体最適」の視点が失われがちになります。

それによって、細かな市場ニーズに対応するというよりは、
自部門の都合を優先する社風が形成されてしまいます。


その他のメリットとデメリットで主なものを挙げておきます。



●機能別組織のメリット

 ・トップに権限が集中し、統制を維持しやすい
 ・機能集中によって、規模の経済を発揮できる


●機能別組織のデメリット

 ・マネジメント力のある人材が育ちにくい
 ・トップへの負担が大きい
 ・各部門の利益責任を明確にしにくい



次回は、2番目の事業部制組織を扱います。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年7月15日

組織設計が難しい理由

生きがいラボ・ニュースレター【2010年7月15日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

          組織設計が難しい理由

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

回のニュースレターでは、「戦略」と「組織」の関係性について
お伝えしました。

  前回のニュースレターはコチラ↓



経営戦略が明確になれば、それを実現するための組織構造を
設計するわけですが、これが大変難しい仕事です。

なぜなら、組織設計には様々なトレードオフが内在するからです。


組織設計のトレードオフには、主に次のような関係があります。



1.「短期的視点」と「長期的視点」のトレードオフ

 短期的な視点を中心にすると、追求されるのは「効率」です。
 
 代表例は、管理職を少なくする「組織のフラット化」ですが、
 確かにフラット化によって、情報の歪曲の危険性がなくなったり、
 管理職の人件費を削減でき、効率的な組織運営が可能です。

 しかし、組織のフラット化は、管理職というマネジメント経験を
 積む機会を社員から奪い、人材育成に支障をきたす可能性があります。

 企業にとって、長期的に見ると人材育成の失敗は致命傷です。

 このように、組織設計には「短期的視点」と「長期的視点」に
 トレードオフの関係が見られるのです。



2.「組織成員の主体性」と「組織の統制」のトレードオフ

 現在の厳しい経営環境下では、社員様の主体的な活動が
 求められます。

 これは、全ての経営者様に共通の思いでしょう。

 組織構造の設計で、社員様が主体性を発揮しやすい環境を
 整えることは可能です。

 しかし、社員様が過剰に主体性を発揮するようになると、
 今度は組織としての一体感や相乗効果が失われることがあります。



3.「高い専門性」と「チームワーク」のトレードオフ

 主体性と同様に、高い専門性も求められていますが、
 専門性が高まる組織に設計することも可能です。

 しかし、技術職のような高い専門性を持つ人のなかには、
 人づきあいが苦手であったり、一匹狼的な考え方であったり、
 チームでの仕事よりも個人での仕事を好む人も多くいます。

 

このように、組織にはやっかいなトレードオフが存在し、
これらの妥協点を見出しながら設計しなければなりません。

しかし、妥協点にばかり目が行くと、結局は中途半端な組織になり、
企業の競争優位が育たないという事態も考えられます。

したがって、これらのトレードオフを意識しながらも、
経営戦略に基づく競争優位性を築けるような「割り切り」も
必要となります。

組織設計には、このような経営的な意思決定が必要となるのです。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年7月 8日

「戦略」と「組織」の関係(2)

生きがいラボ・ニュースレター【2010年7月8日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        「戦略」と「組織」の関係(2)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターでは、「戦略」と「組織」の関係性について
お伝えしました。

  前回のニュースレターはコチラ↓

今回は「組織は戦略にしたがう」と「戦略は組織にしたがう」の
どちらが正しいのかをお伝えしたいと思います。




組織とは、経営戦略を達成するために設計されるものですので、
「組織は戦略にしたがう」という考えは一理あると思います。


しかし、経営戦略を実行していくのは組織ですから、
「戦略は組織にしたがう」という考えも合っているように思います。


では、どちらが正しいのでしょうか?



正解は、どちらも正しいのです。




「組織は戦略にしたがう」の「組織」とは、組織の構造のことを
言っているのです。

組織の構造は、経営戦略を最も効果的・効率的に達成するように
設計しなければなりません。

つまり正確に言うと、「組織構造は戦略にしたがう」なのです。



一方の「戦略は組織にしたがう」の「組織」とは、社風のことを
言っているのです。

戦略を実行する組織の「社風」が戦略と合致していなければ、
なかなか戦略を達成することはできないのです。

つまり正確に言うと、「戦略は社風にしたがう」なのです。



このように、経営戦略を実現するためには、
組織の「構造」と「社風」の両方を整えなければならないのです。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔


2010年7月 5日

「戦略」と「組織」の関係(1)

生きがいラボ・ニュースレター【2010年7月5日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        「戦略」と「組織」の関係(1)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

前回のニュースレターでは、社風についてお伝えしました。

  前回のニュースレターはコチラ↓

今回は、「戦略」と「組織」の関係性について扱いたいと思います。



組織論のなかで有名な議論として、


「組織は戦略にしたがう」のか、「戦略は組織にしたがう」のか


というものがあります。



「組織は戦略にしたがう」と提唱したのは、
アメリカの経営学者であるアルフレッド・チャンドラーです。

企業は自らの企業目的を達成するために、経営戦略を策定し、
その経営戦略を効果的・効率的に達成するために組織をつくると
いう考え方です。

したがって、戦略が変われば組織も変わるということです。

例えば、経営資源を集中させる商品・製品・サービスや市場が
変われば、組織が変わることは容易に想像できます。



一方で、「戦略は組織にしたがう」と提唱したのは、
アメリカの経営学者であるイゴール・アンゾフです。

経営戦略を実行するのは組織であり、
いくら斬新で素晴らしい経営戦略を策定したとしても、

組織内にそれを実現する力がなかったり、
組織が保守的な雰囲気で戦略に反対したりすれば、
絶対に戦略が達成されることはありません。

したがって、組織によって戦略の実現が決まるということです。



このように考えると、正反対の考え方であるにも関わらず、
どちらも正しいように感じてしまいます。


いったい、どちらが正しいのでしょうか?


次回のニュースレターでお伝えしたいと思います。

         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2010年7月 1日

組織の見えない部分

生きがいラボ・ニュースレター【2010年7月1日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

           組織の見えない部分 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

回のニュースレターでは、組織設計と人事制度のつながりを
お伝えしました。


  前回のニュースレターはコチラ↓



実はもう一つ、組織を設計する上で考慮に入れておくべき
項目があります。

今回の題名にもなっている組織の「見えない」部分です。


それは、「社風」です。



例えば、今まで経営者が全てトップダウンで意思決定し、
社員様はそれに従うしかなかったという「社風」であれば、

いきなりフラットな組織にしても、おそらく失敗します。


なぜなら、社風と組織構造がマッチしていないからです。

このように、社風とはなかなか目に見えづらいのですが、
組織設計に大きな影響を与えるものなのです。



自社の社風がどんなものなのかを調べるには、
社内で飛び交っている「言葉」に注目すると良いでしょう。


例えば、部下が上司に対して「どうしたら良いでしょう」と
いう言葉をよく使っているのならば、

自社は「依存体質」の社風だと言えるでしょう。


または、お客様に対して「当社では出来ません」というような
言葉を多く使っているのならば、

自社はお客様より「内部」を重視する社風なのかも知れません。



一度、自社でよく使われている「言葉」に注目してみては
いかがでしょうか?

自社の「社風」を知るきっかけとなるかも知れません。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

人事コンサルティング会社 生きがいラボ

Copyright (C) 2010 生きがいラボ株式会社 All Rights Reserved Produced by 人事コンサルティング