人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2010年11月 4日

目標管理制度がうまく機能しない原因(2)

ikigai-lab (2010年11月 4日 17:13)
生きがいラボ・ニュースレター【2010年11月4日号】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    目標管理制度がうまく機能しない原因(2)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

つもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


前回は、目標管理制度について
ピーター・ドラッカーが提唱した概念をお伝えしました。

そして、目標管理制度が7割以上の企業に採用されながらも、
なかなか効果的に運用されていない現状も述べました。

今回からは、その原因についてお伝えしていきたいと思います。



前回に述べた通り、ドラッカーが唱えた目標管理制度は、
組織側からの統制を強化するためのものではありません。

あくまでも、目標達成に向けてのプロセスを『自己管理』し、
そのなかで生産性を高めていく目的の制度です。


しかし、実際に目標管理制度を採用している企業では、
「自己管理」ではなく「統制強化」が目的となっているようです。

つまり、組織成員の目標達成度による査定に報酬を連動させて、
行動をコントロールしようとしているのです。


この論理は一見すると合理的に感じますが、
人間という感情に左右される生き物を理解していない論理です。

人間は根本的に、「自分で考えて行動する」ことを望んでいて、
そのような時に最高のパフォーマンスを発揮するのです。

したがって、他人からのコントロールや金銭的報酬によって
行動を押し付けられることは、モチベーションを下げ、
パフォーマンスを低下させることになるのです。



目標管理制度が「統制強化」のために運用されるようになった
理由としては、大きく2つあります。


一つ目は、給与決定のための「査定」に目標管理制度を利用した
からです。

給与を決定するためには、同一の賃金テーブルに属する組織成員は
同一の査定基準を適用する必要が発生します。

そのために、組織成員の行動を大きく統制する必要が生じ、
「目標管理制度」本来の「自己管理」が失われていったのです。


もう一つの理由は、上司の指導スキルの問題です。

目標管理制度を本来の「自己管理」として運用するとなると、
上司が部下一人ひとりの行動や課題を的確に把握する必要が出ます。

そして、目標達成のためのプロセスのどこに問題があり、
改善点は何なのかを指導する必要が出てきます。

上司としては、目標管理制度によって「統制」を強化し、
「目標達成できれば褒め、できなければ叱る」方が「楽」なのです。



ここまで、目標管理制度が効果的に運用されない原因を見ましたが、
次回はこれらを踏まえた改善策についてお伝えします。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔
人事コンサルティング会社 生きがいラボ

Copyright (C) 2010 生きがいラボ株式会社 All Rights Reserved Produced by 人事コンサルティング