人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2012年1月26日

「仕組み」で人は動かない

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


人事制度に関してのご相談を受けている時に感じるのは、
経営者さまの一部は、人事制度に関して誤解があるということです。


その誤解とは、


「仕組みをつくれば人は動く」


ということです。



確かに、社員さまが高いモチベーションで働き続けるためには、
それを支える仕組みが必要となります。

しかし、だからと言って、仕組みをつくるだけで
社員さまのモチベーションが上がるというものでもありません。


仕組み(人事制度)が社員さまのやる気に火をつけるには、
"少なくとも"2つの条件が必要になります。


1.仕組みをつくる動機が「社員さまのため」であること

2.仕組みをつくるプロセスが「社員さまと一緒に」であること



1番目の「動機」についてですが、
仮に同じ仕組み(人事制度)をつくったとしても、

「社員さまのため」につくった人事制度と、
「社員さまを都合良く動かそう」としてつくった人事制度では、

社員さまのモチベーションは全く違ってきます。


「社員さまのため」である人事制度はモチベーションを高め、

「社員さまを都合良く動かそう」としてつくった人事制度は、
逆に社員さまのモチベーションを低下させます。


「動機」という目に見えない部分が影響することを不思議だと
感じる方もいらっしゃると思います。

しかし、社員さまは仕組みの裏に込められたメッセージを
敏感に感じ取ります。

社員さまは、経営者さまの日常の言動、態度、表情などを通し
自分たちをどのように見ているのかを観察しています。

そして、仕組みの裏にある「動機」を想像するのです。


つまり、日ごろから、社員さまとの間に信頼関係がなければ、
どんな仕組みをつくっても意味がないのです。


2番目の「プロセス」についてですが、

もし仕組みをつくる動機が「社員さまのため」であれば、
社員さまの意見を最大限取り入れるのは自然な意思決定です。

そして、仕組みを社員さまと一緒につくれば、
社員さまにとって「自分たちがつくった仕組み」となります。

自分で決めたことには、当然 前向きに取り組めます。



このように、人は「仕組み」で動くのではありません。

仕組みを当事者意識を持って前向きに解釈するからこそ、
その仕組みを十分に活用しようという意欲が湧いてくるのです。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2012年1月19日

認知的流暢性による誤り

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


「人間は生来、利己的である」という考えに異を唱える論文が
ハーバード・ビジネス・レビューで紹介されています。

 ※「利己的でない遺伝子」(2012年2月号)


「人間は生来、利己的である」という考え方は広く信じられ、
特に人事制度では、制度の設計コンセプトともなっています。

人事制度の根本には、人間は「アメとムチ」によって統制しないと
望むような行動をとらないという考え方があります。

この考え方によって、評価制度で社員さまに「点数」をつけ、
その点数に基づいて給与制度で「昇給額」や「賞与額」に差をつけ、
社員さまの行動をコントロールしようとするのが人事制度です。


確かにこの考え方は、非常に「分かりやすい」です。

例えば、成果主義人事制度で言えば、
成果を上げれば「給与」や「賞与」が増えるようにすれば、
誰でも頑張るようなイメージを持ってしまいます。


冒頭に紹介した論文では「認知的流暢性」と呼んでいますが、
人は単純なもの、分かりやすいものに執着する傾向にあります。

さまざまな研究や実例によって、「給与」や「賞与」などの
金銭的報酬が逆にモチベーションや生産性を低下させることが
実証されているにも関わらず、

人事制度が相変わらず金銭的報酬に頼っているのは
この「認知的流暢性」の影響が原因の一つだと思われます。

「分かりやすい」から「信じやすい」のです。

しかし、人間の本質はそんなに単純なものではないのです。


当社で提供する人事制度は、金銭的報酬に依存しないために、
「評価と給与を分離」させています。

これは「アメとムチ」という誤った「分かりやすさ」を捨てた
人間の本質にもとづいた人事制度です。

この人事制度が、前回に述べた自殺問題の解決や、
一人ひとりが生きがいを持って働ける職場づくりを実現するために
貢献できると確信しています。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2012年1月12日

組織と個人の関係

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


先日、とても残念なニュースがありました。

2011年の自殺者が3万人を超え、
とうとう14年連続で3万人を超えてしまいました。

自分の命を自分で絶つというのは最も悲しいことですが、
日本では1年に3万人超の方々の尊い命が自殺で失われています。

どのようなお気持ちで自殺に至ったのかを考えると、
本当に残念でなりません。


原因は「健康面」や「経済面」など様々であり、
特に今回は大震災のこともあって、解決は容易ではありません。

しかし私は、一人の人間として、
この問題の解決に貢献していきたいと思っています。


私がこの問題に貢献できるのは、
中小企業・ベンチャー企業の組織・人事の分野になりますが、

私は、「組織と個人の関係性」について、
これまでの価値観を変えることで大きく進歩すると思っています。


今までの「組織と個人の関係性」は、
組織(会社)の方が力が強く、個人はそれに従属するという
関係にあったと思います。

そのなかで、「会社(上司)の命令だから」ということで
個人が選択する余地のない場面がたくさんあります。

その繰り返しによって、精神のバランスを崩していく方が
たくさん出てこられたのだと思います。

特に、働き盛りの世代の自殺には、
「組織と個人の関係性」が大きく影響していると思います。


「組織と個人の関係性」を変えるとは、
一言でいえば、組織と個人が対等な関係になるということです。

この「対等」な関係になるには、2つの価値観の変化が必要です。


まずは、「組織」の側に必要な価値観の変化についてですが、

組織というモノの実態は「経営者」や「上司」ですから、
経営者が部下を一人の人間として尊重することが求められます。

これは、口でいうほど簡単なことではありません。

私も経験がありますが、上司という立場に立ってしまうと、
「部下は自分の言う通りに動くべき」と無意識に考えてしまいます。

人間には「支配欲」「権力欲」があるからです。

組織と個人が対等になるのは、
経営者(上司)が自分の「支配欲」「権力欲」に打ち克つことが
必要となってきます。


次に、「個人」の側に求められる変化ですが、
今まで以上に、組織への「貢献」を意識する必要が出てきます。

つまり、「責任」が大きくなるのです。

非常に逆説的ですが、個人と組織の関係が「対等」になるには、
個人の側により大きな「責任」が発生するのです。

「自分で考え、自分で行動し、自分で責任をとる」という
組織に依存しない「自律的」な意識が必要になります。

責任をとらずに尊重して欲しいというのは、単なる甘えです。

しかし、甘えを捨て、自律的になればなるほど、
仕事に対する「やりがい」や「充実感」は増していきます。

そして、「生きがい」に満ちた人生を
自分の手で築いているという実感を強く持つことができます。


つまり、組織と個人の関係性を変えるには、
「組織」と「個人」の双方が「自律」することが必要なのです。


私は、人事制度の構築を通して、
一人でも多くの方が「自律的」に生きるお手伝いができればと
思っています。

自律的に生きることが、人生を豊かにすると信じるからです。


当社の事業を通して、
少しでも自殺問題の解決に貢献できればと思っています。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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