人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2012年5月31日

新入社員さんに言ってはいけない言葉

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


4月に入社した新入社員さんも、
そろそろ社会人生活に慣れ始めている頃ではないでしょうか。

社会人になると一気に交友範囲が広がるので、
なかなか先輩社員やお客様の顔と名前が一致しないことがあったり、

あるいは、仕事の面でも覚えないといけないことが多すぎて、
戸惑うことが多かったことでしょう。

この時期になると、だんだんと仕事にも慣れ始めてくる頃です。


それに伴って、受け入れ側の先輩社員の方も慣れが出てきます。

新入社員さんが入った当初は懇切丁寧に教えていた先輩社員たちも、
新入社員の存在に慣れてきます。


実は、この時期が最も大切な時期なのです。


今までは新入社員さんから仕事についての質問がきても、
「それはね、こういうことだよ」と丁寧に教えていた先輩社員が、

慣れに伴ってきちんとした対応をしなくなっていきます。

そして時には、
「この前も教えたことじゃないか!ちゃんと聞いていたのか!」と
叱るようになります。

意識的に厳しくしているのなら育成方針ですから良いと思いますが、
多くの場合、先輩社員にはその自覚はありません。

しかし、新入社員さんの方は、対応の変化に気づいています。


先輩社員にも自分の仕事があります。

したがって、新入社員さんの指導に時間をとられ過ぎることは、
自分の仕事の遅れにつながります。

そういう状況を考慮すると、
同じことを何度も教えることにストレスを感じることは当然です。


しかし、新入社員さんを育てることは先輩社員の責任です。
したがって、新入社員さんへの指導を怠ることは、無責任な行為です。


ほとんどの新入社員さんは、初めて入った会社にできることなら
長く勤めたいと思っています。

日本生産性本部が発表した新入社員の意識調査によると、
今年の新入社員の60.1%が「今の会社に一生勤めたい」と考えています。

これは過去最高の割合で、この傾向はしばらく継続するでしょう。


このように考えると、新入社員さんを育てるときには、
即戦力としてではなく、「長期的」な視点での育成が必要なのです。

10年後の自社の発展を担う人材として、大切に育てるべきです。


この時期に先輩社員が口にしがちで、
新入社員さんのやる気を削ぐ言葉を禁句集として挙げておきます。

次の言葉を言いそうになったら、グッとこらえていただきたい。
新入社員さんの教育には「忍耐」も必要です。


 ●新入社員のやる気を削ぐ言葉

  ・「いつまで学生気分なんだ!」
  ・「いい加減にこれぐらいは覚えろ!」
  ・「何度言ったら分かるんだ!」
  ・「何回言わせれば気が済むんだ!」
  ・「おれ(私)が新入社員の時には・・・」
  ・「最近の若者は・・・」
  ・「それぐらい常識だ!」
  ・「とにかく言われた通りにしろ!」
  ・「大学(高校)で何を勉強してきたんだ!」

挙げだすとキリがないので、これぐらいにしておきましょう。


私が言いたいのは、新入社員の甘えを許すということではありません。

もしも新入社員さんに気の緩みがあるならば、
先輩社員は愛情を持って厳しく叱らなければなりません。

あるいは、先輩社員への依存心が強いのであれば、
新入社員さんから質問があっても、すぐに答えるのではなく、
その前に自分自身で考えさせなければなりません。


私が伝えたいことは、
この時期になると現れてくる先輩社員の側の気の緩みによって、
自社の将来を担う人材を逃す可能性があるということです。

先輩社員の気の緩みは、言葉や態度になって現れます。
先輩社員本人には自覚がなくとも、新入社員さんはそれを察知します。


せっかく採用した大切な新入社員さんをきちんと育成するためにも、
この時期に再び気を引き締め直して参りましょう。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2012年5月24日

頑張った社員さまにどうやって報いるのか?(5)

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


前回まで4回にわたって、
「仕事の報酬は、さらにやりがいのある仕事」という観点で

やりがいのある仕事を与えるにはどうすれば良いかを扱いました。

そして、「自律性」「挑戦と能力のバランス」「目的」という
3つのキーワードをご説明しました。


ここまでご覧になっていただくと分かるように、
やりがいのある仕事を与えることは、簡単ではないということです。

トップ・マネジメントの高い志とビジョンと明確な戦略、
ミドル・マネジメントのリーダーシップと部下育成スキル、
そして、社員さまのチャレンジ精神と成長意欲が必要となります。


特に重要になるのが、
社員さまが トップや上司を「信頼」し「尊敬」していることです。

トップや上司が信頼に足る人間でなければ、
いくら良い施策を講じたところで、まったく意味がないのです。


社員さまとの信頼関係を築けないトップほど、
仕組みで社員さまを動機づけようと考える傾向があります。

金銭的なインセンティブで、社員さまを「釣ろう」とします。


しかし、人は仕組みで動くのではありません。

信頼できない人がつくる仕組みは、やはり信頼できないのです。
それが人間というものです。


では、どうやったら社員さまから信頼されるかというと、
それは簡単な話です。

社員さまを信頼すれば良いのです。


非常に単純すぎて拍子抜けしそうな話ですが、これが本質です。


人間は、自分を信頼してくれない人を信頼できないのです。
ですから、まずはトップが社員さまを信頼することが必要です。

これは単なる抽象論ではありません。

トップの打ち出す戦略、施策、一挙手一投足、全ての発言、
飲み会で酔ったときに出る言葉でさえも、

社員さまを信頼していることが現れていなければなりません。

ほんの少しでも、社員さまを軽視するような言葉があれば、
それがトップの考えの全てだと認識されてしまいます。


しかし、人間が人間を100%信じ切るということは、
理屈のうえでは不可能に近いことです。

それには「強い精神力」と「覚悟」が必要となります。

強い精神力と覚悟を持って、自分を常に鍛えていかなければ
人を信じることはできません。 

これができないトップは、安易な金銭的報酬に走るのです。

このことは、社員さまを信頼していないと同時に、
トップである自分自身を信じていないということの表れです。

自分という存在より、金銭的報酬の方を上に見ているのです。


話が少し脱線しましたが、

頑張った社員さまには「さらにやりがいのある仕事」で報いるのが
社員さまご本人のためでもありますし、会社のためでもあります。

そのためには、トップ・マネジメント、ミドル・マネジメント、
そして社員さまご本人の日々の努力が必要となります。

安易な金銭的報酬という手段に依存することなく、
経営(あるいは人生)の王道を歩んでいただきたいと思います。


         生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2012年5月17日

頑張った社員さまにどうやって報いるのか?(4)

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


前回までは、社員さまにやりがいのある仕事を与えるための
キーワードである「自律性」「挑戦と能力のバランス」を扱いました。

今回は、3つ目のキーワードである「目的」について扱います。


「Teach For America」というNPOをご存知でしょうか?

最近、ニュースなどでもよく取り上げられていますが、
教育困難地域にある学校に教員を派遣する事業を営むこのNPOが
就職先人気ランキングの上位に位置しています。

また、日本でも数年前ほどから「社会起業家」という言葉を
よく耳にするようになりました。

このことは、何を意味するのでしょうか?


さまざまな要因があるとは思いますが、確かなことは、
『大きな目的のもとに働きたい』という人が増えているということです。

このような傾向は、今後ますます強くなっていくことでしょう。


つまり、社員さまにやりがいを持って働いてもらうためには、
「何のために」という『目的』の重要性が増してきているのです。


この「目的」には、2つの側面があります。


一つ目は、会社・事業の「目的」です。

自分の会社が「何のため」に事業をしているのか、ということが
社員さまのモチベーションを左右します。

単なる営利目的では、社員さまの心を動かすことはできません。

自社の事業がいかに社会に貢献しているのかを実感できたとき、
社員さまは仕事にプライドを持ち、やりがいが高まるのです。


会社・事業の「目的」について、一つ大きな障害があります。
それは、経営者(上司)の「言行不一致」です。

いくら口では素晴らしいことを言っていても、
実際の行動、日常の言動がそれとは違っていれば意味がありません。

私の経験上、このようなケースはたくさんあります。

志の高い経営理念や経営ビジョンを掲げたならば、
経営者(上司)自身がそれに見合う人間性を身につけなければ
ならないのです。


「目的」の2つの側面は、個人個人の仕事の「目的」です。

いくら会社として素晴らしい「目的」に向かっていても、
社員さまが日常の仕事を通じて実感できなければ意味がありません。

つまり、「仕事の全体像」が見えている必要があるのです。

社員さまに仕事を与えるとき、
その仕事が「他部署の役に立っている」「お客様の役に立っている」
「自工程の役に立っている」という実感を持てるように、

仕事の「目的」を伝える必要があります。

しかし多くの場合、多忙な日常に呑みこまれてしまって、
やり方や納期などの仕事の「一部分」ばかりを伝えてしまっています。

これでは、仕事にやりがいを持つことなど不可能です。


このように、仕事にやりがいを持ってもらうためには、
仕事の「目的」を明確に伝え、実感してもらうことが必要なのです。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2012年5月10日

頑張った社員さまにどうやって報いるのか?(3)

いつもありがとうございます! 生きがいラボの福留です。


前回は、社員さまにやりがいのある仕事を与えるための
一つ目のキーワードである「自律性」について扱いました。

今回は、「挑戦と能力のバランス」を扱ってまいります。


社員さまにどんな「難易度」の仕事を与えるかによって、
モチベーションが違ってきます。

難易度には、技術や能力面での難易度とともに、
責任の重さにともなう精神的なプレッシャーも含まれます。

社員さまが仕事にやりがいを持つためには、
仕事の難易度=挑戦度と、ご本人が持つ能力とのバランスが
非常に大切になります。


仕事の挑戦度が能力を大きく上回ってしまっていて、
「絶対に無理だ」と感じてしまうような仕事を与えたのでは、
モチベーションは上がらず「不安」にさせるだけです。

それとは逆に、何の挑戦も必要としないような簡単な仕事では、
同じようにモチベーションは上がりません。

社員さまが「退屈」してしまうからです。

社員さまが「頑張ったらできそう」という感覚を持てるように
能力を少しだけ上回る仕事を与えることが必要になります。


言葉で言うのは簡単ですが、これは非常に難しいことです。

私も、部下を「不安」にさせたり、「退屈」させたりするような
仕事の与え方をしてしまったことが何度もあります。

上司が部下の状況を「目利き」する能力が求められるからです。

常に部下の状況を観察し、現在の仕事と能力のバランスを察知し、
部下のスキルを把握するスキルが必要となります。


このように、「挑戦と能力のバランス」をとることが、
2つのポイントです。

これも一つ目の「自律性」と同様に難しいことですが、
本当に社員さまにやりがいを与えたいならば、避けては通れません。

また、制度や仕組みにして自動化することもできない内容です。

これを無理やりに制度化しようとすると、
およそ運用できないほどの複雑な制度が出来上がります。

複雑すぎる人事制度のほとんどは、
制度化できないことを無理やりにしようとした結果です。

社員さまにやりがいを与えたいと思うならば、
「制度化」という幻想を捨て、地道にやるしか道はありません。


次回は、3つ目のキーワードである「目的」について扱います。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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