人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2014年7月17日

感謝の気持ちと使命感が「生きがい」をつくる

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


前回と前々回で、「働きやすさ」の大切さを認めたうえで、

「働きやすい会社」=「生きがいにあふれる会社」ではない

ということをお伝えしてきました。


そして、仕事を通しての「生きがい」を感じるためには、

 1.自律的に仕事ができる
 2.自分の成長を予感・実感できる
 3.人の役に立っている実感が持てる

の3つが必要であるとお伝えしました。


これまで1番目の「自律」と2番目の「成長」を扱いましたので、
今回は3番目について考えていきたいと思います。


先日、シンクタンク・ソフィアバンクの田坂広志さんがパネラーの
教育の在り方について考えるシンポジウムに参加しました。

その中で、田坂さんのお話に大きな感動を受けました。

「真のグローバル人材の育成」というテーマのディスカッションで、
田坂さんは次のような要旨のご発言をされました。


++++以下は発言の要旨++++

 単なる国や企業の国際競争力を強化するという目的では、
 真のグローバル人材は育たない。

 日本という恵まれた国にたまたま生まれたということに感謝し、
 その感謝の念から湧き出る「世界に貢献したい」という使命感が
 根底になければ、真のグローバル人材は育たない。

 その使命感がなければ「日本の中でもなんとか食っていける」で
 終わってしまう。

 ※あくまでもお話を聴いた私の解釈です。

++++++++++++++++


その視座の高さに、心が震えるような感動を覚えました。
講演会でこれほどまでに感動したことは、本当に久しぶりでした。

この田坂さんの指摘は、グローバル人材に限ったことではなく、
私が人事制度構築のお手伝いをしている企業さまでも当てはまります。


私は、非常に生意気なようではありますが、
社員さんを幸せにしたいと願う企業さまとだけお付き合いしています。

ですので、私がお手伝いする企業さまは、
社内の人間関係や経営陣と社員さんの関係が、おおむね良好です。

そして実際に、社員さまはとても恵まれた環境で働いておられます。


しかし、その恵まれた環境も「当たり前」だと認識され、
感謝の気持ちを抱いていない人も少なからずいらっしゃると感じます。


感謝の気持ちがなければ、自分以外の誰かを責めることになります。
 
そして、自分は変わらず他者が変わるべきだと考えるようになったり、
自分の役割や責任よりも「権利」ばかりを主張するようになります。


そういう意識で「働きがい」「生きがい」が生まれるでしょうか?

そういう感謝の気持ちのない人を上司(先輩)に持った若者は、
社会のなかで「働きがい」「生きがい」を見つけられるでしょうか?

そういう人が親になったら、どんな子どもが育つでしょうか?

そういう人ばかりだと、この日本はどうなってしまうのでしょうか?


私は、「働きがい」「生きがい」が会社から与えられるという考えは
幻想だと思います。

「働きがい」「生きがい」は、誰かから与えられるものではなく、
自分で感じ取っていくものです。

そして、その根底にあるのは「感謝」だと思います。

顧客や上司、同僚、部下、他部門など、自分の周りすべてに感謝し、
その感謝の気持ちから湧き出る「役に立ちたい」という思いがあれば、
どんな環境でも「働きがい」「生きがい」を感じることができます。


こういうと、「自分の周りは感謝できるような環境ではない」と
おっしゃる方がいますが、私はそれは違うと思います。

それは、外部環境に振り回されている「他律的」な発想です。


まずは「何事にも感謝しよう!」と決断することから始めて、
何事にも感謝できるように、自分自身を鍛えていくことが必要です。

禅問答のような理想論に聞こえますが、最も実務的な方法です。


重い病気や事故などの大きなショックがあった時に、
当たり前のことに感謝するようになったという話をよく耳にしますが、

人間は失ってみて初めて、その有難さを感じるものです。

失ってしまう前に有難さに気づくには、「感謝しよう」と決めるしか
ありません。

そして、不平不満や他者を責める感情が湧き上がってきた時に、
自分の感情に気づき、視点を変える努力をし、感謝できる自分を
自分の手でつくっていくしかありません。

私はもう10年以上、毎晩寝る前にこの自問自答を繰り返し、
ようやく少しは自分の思い通りにならないことにも感謝できるような
自分になってきた感覚があります。

自分の生き方は自分で決めるしかないのです。


この感謝の気持ち、そしてそこから生まれる使命感があれば、
自分の行動が人の役に立っていることを実感する機会が増えてきて、
毎日の仕事の中に、強烈な充実感や達成感を得ることができます。

まさに「生きがい」を見い出すことができます。


私が人事制度を通して伝えたいのは、

自分の人生のなかで起きていることは全て自分が原因であり、
自分の意識で、プラスにもマイナスにも変えられるということです。

それが「生きがい」につながると信じています。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2014年7月 4日

成長の実感が「生きがい」をつくる

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


前回は、労働条件や福利厚生面での「働きやすさ」は大切ですが、
それだけでは「生きがい」は感じられない、とお伝えしました。

つまり、「働きやすい会社」=「生きがいにあふれる会社」では
ないということです。

そして、仕事を通しての「生きがい」を感じるためには、

 1.自律的に仕事ができる
 2.自分の成長を予感・実感できる
 3.人の役に立っている実感が持てる

の3つが必要であるとお伝えしました。

前回は、1番目の「自律」について扱いましたので、
今回は2番目の「成長」について考えていきたいと思います。


人間は「成長したい」欲求を持っていることを再認識する出来事を
最近に経験しましたのでご紹介します。


私には2人の息子がいます。

上の息子は7歳で小学校1年生なのですが、
この前の週末に、鉄棒の逆上がりの「特訓」に付き合いました。

「特訓」といっても、私が強制したわけでもなく、
学校の宿題で出たわけでもないので、完全に自主的な練習です。

私も別にその場で出来るようになるまで付き合う気持ちもなく、
息子が飽きたら家に帰るつもりでいました。


始まりは、公園に散歩に行ったときに、
息子から「お父さんは逆上がりできる?」と聞かれたので、
「できるよ」と言って、実際に鉄棒でやって見せました。

息子はまだできないらしく「やり方を教えて」と言われたので、
「1回やってみて」と息子にやってもらったところ、
あと少しで出来そうな感じだったのです。

そこで息子に「もう少しで出来そうな感じだよ」と伝えると、
そこから自主的な特訓が始まりました。


それから1時間以上にわたり、息子は挑戦し続けました。

途中で、あきらかに集中力がなくなってきたので、
そろそろ体力の限界なのかなと思い、家に帰るために、

「そんな投げやりにやってたら、いくらやっても出来ないよ」

と厳しいことを伝えたのですが、止めようとしません。


そのうちに、手の皮がめくれて血が出てきたのですが、
それでも止めずに黙々とやり続ける息子を見て、
私もトコトンまで付き合おうと決め、見守っていました。

奮闘すること約1時間、とうとう逆上がりに成功したのです。
息子と抱き合って喜びを共有しました。

息子の弾けるような笑顔を今でも鮮明に覚えています。


人が何か新しいこと、今は出来ないことに挑戦するときに、
「ちょっと頑張れば出来るかもしれない」と「予感」できることが
非常に重要な要素です。

息子が頑張り続けられたのも、
「もう少しで出来る」という感覚があったからだと思います。

その「予感」があるからこそ、
成長を実感できる前に訪れる「つらさ」「苦しさ」「不安」などの
マイナスの感情を乗り越えられるのです。

そして、それらを乗り越えて成長を実感できたときに、
金銭には代えがたい「達成感」「充実感」を味わうことができます。

この成長の実感が、仕事を通しての「生きがい」につながります。


人はそもそも、成長したい欲求を持っています。

しかし、頑張っても成功しないということを何度も経験するなかで、
自分自身へのあきらめや無力感を強くしていき、
新しいことにチャレンジしなくなっていく人がたくさんいます。


それが本当に豊かな人生につながるでしょうか?


私はそう思いません。

失敗することへの不安を乗り越えて挑戦することで、
本当の充実感や達成感、生きがいを感じることができると思うのです。

それが豊かな人生をつくっていきます。


このことは、労働条件や福利厚生面を良くしても実現できず、
「働きやすさ」と「働きがい・生きがい」は違うと考える理由です。

本当に社員さんのことを大切に考えるのであれば、
「働きやすさ」だけではなく「いかに成長してもらうか」について
考えるべきだと思います。


次回は、3つ目の「人の役に立っている実感が持てる」を扱います。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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