人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2014年10月31日

自己責任の時代

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

10月25日の日本経済新聞の一面に、
確定拠出年金の見直しについての厚生労働省案が書かれていました。

使い勝手の良い制度になっていくのは、喜ばしいことだと思います。

なぜなら、公的な社会保障制度が限界に来ていて、
老後の資金については自己責任で準備しなければならないからです。


今までの日本は、真面目に60歳まで会社勤めをしていれば、
会社の退職金や公的年金によって老後も安心、という風潮でした。

しかし前述したように、もはや社会保障制度も限界に来ています。


私は現在41歳ですが、もう私たちの世代は年金を当てにできません。

あるいは、どんな大企業でも破たんする可能性がありますから、
定年まで勤めれば多額の退職金が入るという時代でもありません。


かといって、国や企業の責任を追及しても問題は解決されません。

そういう状況であることを受け止め、自分でなんとかするしか
ありません。

まさに、自己責任の時代になってきたのです。


しかし考えようによっては、自分の人生に自分が責任を持つのは
当たり前のことです。

国や会社に自分の老後の面倒まで見てもらおうという考えの方に
そもそも無理があったのだと思います。


私は仕事の中でたくさんの社員さまとご縁をいただきますが、
自分の人生のプランを設計している方はかなり少数だと感じます。

多くの方が、真面目に一生懸命、仕事に取り組んでおられますが、
老後まで視野に入れてご自分を磨いている方は少数です。

しかし、少数ですが長期的展望を持っている方もいらっしゃり、
そういう方は自律的な価値観と高い成長意欲をお持ちです。


私が考える、これからの時代に必要な人生の方針は、
「何歳になっても社会に貢献できる自分をつくる」ということです。

言い方を変えれば、「何歳になっても稼げる人になる」ことです。

つまり、「人生を戦略的にデザインする」ことが、
ますます求められていく社会になっていくのだと思っています。

そして、そういう生き方をした方が、人生の充実感・達成感、
すなわち「生きがい」を味わうことができます。

加えて言うと、自分を戦略的に成長させる社員さまが多くいれば、
その企業はどんな環境に置かれても強いです。


社員さまが自分の人生をデザインすることを
企業としてサポートしていく制度が「キャリア開発制度」です。

私はキャリア開発制度を人事制度の中で最重要と考えていますが、
それは前述のような理由からなのです。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2014年10月24日

ゆでガエルにならないために

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


「ゆでガエル現象」という例え話があります。


 カエルを熱い湯に入れるとビックリして逃げ出すので助かるが、
 段々と温度が上昇する水に入れると熱さに気づかず死んでしまう

という内容で、環境の緩やかな変化に気づかずに失敗するという
意味の例え話です。(実際はそうはならないようですが・・・)


いろいろな企業さまのお手伝いをするなかで、
社風というものは「ゆでガエル現象」で生まれるように感じます。


企業さまによって、社風は本当にさまざまです。


・高い目標や新しい仕事にチャレンジしている社風
・現状維持の意識が強く停滞している社風

・人の長所を伸ばそうとし人間関係が良好な社風
・人の短所ばかりに着目し人間関係がギスギスしている社風

・短い時間で生産性の高い仕事をしている社風
・残業することが頑張っていると認められる社風

・自発的に問題解決していこうという社風
・他者に責任転嫁ばかりして言い訳が横行している社風

・是は是、非は非というケジメのある社風
・全てがなあなあになっている社風


これらの社風は、計画的な意図があって出来たものではなく、
自然と形成されていくことがほとんどです。

そして、社風は放っておくとドンドン強化されていきますが、
プラスの方向よりマイナスの方向への強化の方が速く進みます。

人間は、楽な環境にはすぐ馴染むようになっているのです。


さらに厄介なことが、マイナスの社風に馴染んでしまうと、
それが当たり前になって、違う見方が出来なくなってくるのです。

違う見方を「理屈は分かるがウチには合わない(出来ない)」と
拒絶するようになります。


本当に「ゆでガエル」になってしまわないためには、
自社(自分)を外部から見つめ直す機会をたくさんつくることです。

それは、他社をベンチマークすることでも良いですし、
本音でフィードバックをくれる人に定期的に会うことでも結構です。

自社(自分)を客観的に見つめ直すのは、
自社(自分)が信じてきた価値観をいったん手放すことですから、
とても勇気がいることです。

しかしそうしなければ、本当の成長を手に入れることはできません。


人事制度でいうと、360度フィードバック制度がこれに当たります。

他者のフィードバックを真摯に受け止める人と、
自分の見方にしがみつく人とでは、成長の速度が全く違います。

私が企業さまに360度フィードバック制度の導入をお勧めするのは、
これが理由の一つなのです。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2014年10月17日

自分の意思で犠牲者の人生をやめる

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


最近は、アドラー心理学の本を読んでいることもあり、
人事制度よりも人生観についてのテーマが多くなっています。

ただ、人事制度を通して生きがいのある人生をサポートしたいと
考え続けてきた私にとっては、人事と人生は密接な関係があるので、
今回も「人生」について考えてみたいと思います。


「嫌われる勇気(ダイヤモンド社)」で話題のアドラー心理学ですが、

私はアドラー心理学の専門家でもなく本を数冊読んだだけなので
まだまだ浅い理解だと思いますが、

非常に私の価値観と似ているので共感できる考え方です。


私がとても共感する考え方に、「目的論」があります。


目的論の考え方は、人間の感情や行動はある目的を達成するために
生み出されるというものです。

この反対の考え方である「原因論」では、
人間の感情や行動は過去の経験が原因となって生み出されると
考えます。


たとえば、部屋から出ようとすると急に不安感が感情を支配し、
動悸も激しくなるので部屋から一歩も出られない若者がいたとして、

原因論では、その人の過去の生育環境や現在置かれている環境が
不安という感情や激しい動悸を引き起こすと考えます。

たとえば、親からの愛情を感じられなかったとか、
信じていた人に裏切られたようなつらい経験が原因となっていると
考えます。

過去に原因があって現在の結果がある、という考えです。


しかし目的論では、「部屋から出ない」という目的実現のために
不安感や動悸の変化を「自分で」つくり出していると考えます。

「部屋から出ない」という目的があって、
手段として「不安」や「動悸」をつくり出しているということです。

そして、部屋から出ないという目的の背後には、

「愛情をくれなかった親への復讐(あるいは注目を集めたい)」
「部屋から出た時に起こりうる他人との接触で傷つきたくない」
「慣れ親しんだ環境の中で安心感を得ていたい」

などのような、真に実現したい目的があると目的論では考えます。


私は精神分析の専門家ではないので、
人間の構造が原因論なのか目的論なのかということは分かりません。

しかし、原因論の考え方の人よりも、目的論の考え方の人の方が、
人生が充実しますし、成長できるということは言えます。

なぜなら、原因論の立場を採っている限り、
いつまでも過去の出来事や置かれた環境に振り回されてしまい、
自分を変える行動にはつながらないからです。


原因論の考えをする人は、

「会社が○○だから出来ない」「上司が○○だから・・・」
「部下が○○だから・・・」「あの人が○○だから・・・」

というように、思い通りにいかない原因を他者に求めます。

いわば、自分が犠牲者・被害者という人生を送ることになり、
いつも自分以外の誰かを責めています。


しかし、目的論の考え方の人は、

自分の思い通りにならずに他者を責める感情が生まれたとしても
それが自分を正当化するために生まれたのだと気づきます。

そして、他者を責める感情がいかに非生産的であるかに気づき、
自分の感情をコントロールし、前向きに行動することができます。


・・・と、言うのは簡単ですが、これがなかなか難しい。

私も社会に出た頃は、原因論の考え方が強く、
自分以外が変わってほしいという考え方の傾向がありました。

当然、仕事もうまくいきませんでした。


私はまだまだ変わっている途上ですが、

変わり始めたのは「自分の人生は自分で切り拓くしかない」と
覚悟を決めた25歳ごろからだと思います。

そして今では、自分の言葉や行動だけではなく感情についても
選択しているのは自分自身だという自覚があります。


まだまだ非生産的な感情に振り回されることもありますが、
徐々に感情を選択することができるようになったと思います。

また、仕事を楽しんでいる人のお話を聴くと、
原因論の人はいらっしゃらなくて、目的論の考え方をお持ちです。


私は人生を「生きがい」にあふれたものにするためには、
他責的な考え方を「自責」に変える必要があると思っています。

アドラー心理学で表現すると、原因論を目的論に変えることです。


私は、人事制度を通じてこのことを伝えていくことで、
一人でも多くの方に生きがいのある人生を送っていただきたいと
心から願っています。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2014年10月 9日

「答え」を自分で創り出す

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


先日、ある大学教授とお話をさせていただいた時、

「最近の学生は、与えられた選択肢から選び取ることはできるが、
 自分で選択肢を考えたり、無から有を創り出すことができない」

と嘆いておられました。

お話を伺っていると、確かにその通りかと思うことがありましたが、
何も学生さんに限ったことではないように感じました。


私は仕事を通して、幅広い年代や立場の方々と接していますが、
「自分で考える」ことを苦手とする方がたくさんいらっしゃいます。

これは学校教育の弊害だと思うのですが、
学校教育では常に「正解」があるという前提が成り立っています。

そして、その正解を導き出すための「知識」を持っていることが
良い成績を収めるための条件でした。

要は、「知っている」ことが大切だったわけです。


しかし、社会に出ると環境が一変します。

社会というのは「これが正解」という割り切れるものがなく、
「問い」自体も自分で考えなければなりません。

社会においては、自分で「問い」を考えられない人のことを
「問題意識の低い人」と呼びます。

また、学校のテストのように、出題範囲を限定してくれることも
ありません。

にも関わらず、学校教育の延長のような感覚を持っている方も
いらっしゃいます。


人事の分野でよくあることで言うと、

「何をしたら評価が上がる(給料が増える)のかを示してほしい」

という方がいらっしゃいますが、これは完全に甘えです。


自律した人材は、まずは自分がどんな貢献をするかを考えますし、
自分が何をすべきかも自分で考えます。

発想の順番がまったく逆なのです。


人事制度というのは、この「甘え」に応えようとして
評価と給与をいかに連動させるかを長年考え続けてきたのですが、

それによって、社員さんの「自分で考える力」を奪ってしまったと
私は考えています。

それは、社員さんの人生にとっても良いことではありません。


自分以外に「答え」を示してもらいたいという意識を持っていると、
不平不満や不信感が生まれてきます。

なぜなら、100%確実な「答え」などあり得ないのが社会だからです。

不確実な社会の中で、他者からの確実な答えを求めようとすると、
自分が被害者であるかのような感覚が湧いて出てきます。

それは、仕事を通して得ることのできる充実感や達成感、生きがいを
損なうことであり、人生にとって大きな損失です。


私は人事制度を通して、そのことを伝えていきたいと思っています。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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