人事コンサルタントの『生きがい』づくり日記 人事コンサルティング会社 生きがいラボ

2016年8月24日

■給与の定義を180度 変える

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


前回は、給与制度を構築するときに、

「他律から自律への変革」

というメッセージを制度に込めるべきだとお伝えしました。


今回からは、「自律」というメッセージを表わすには、
具体的に給与制度をどのように変える必要があるのかを扱います。


そのためには、

「そもそも給与とは何なのか?」

という根本から見直していく必要があります。


給与は、一般的には「労働の対償」として存在します。

もちろん、家族手当などの労務とは関係ないものもありますが、
主としては「労務の提供」に対して支払われます。


労働の対償ということから派生して、
給与の定義づけとして、次の3つの要素が認知されています。

1.給与は、「過去の実績」に応じて支払われる
2.給与は、「客観的な根拠」に基づいて支払われる
3.給与は、「会社側」から提示される

この3つの認識については、概ね異論がないのではないでしょうか。


しかし、給与制度によって「自律への変革」を求めるためには、
この3つの給与の性質を180度転換する必要があります。

つまり、


1.給与は、「未来の貢献」に応じて支払われる
2.給与は、「主観」に基づいて支払われる
3.給与は、「社員側」から提示される


というように、給与を定義するのです。


この3つの性質を端的に表すために、
私は「給与とは投資である」というふうに表現しています。


会社を投資家、社員が事業家と位置づけて、

投資家が事業家に対して投資する意思決定プロセスによって、
給与制度を設計していくのです。

そうすることで、給与制度を通して「自律」のメッセージを
強烈に発信することができます。


次回以降は、先にのべた給与の定義づけの転換について、
一つずつ詳しく説明していきます。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

2016年8月 2日

■給与に対する「甘え」を断ち切る

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。


前回までで、給与制度を構築する3つの基本方針である

1.不満の解消を目指さない
2.モチベーションの向上を目指さない
3.自律への意識変革を目指す

を、すべて説明しました。

今回は、給与制度のなかに「自律への変革」というメッセージを
どのようにして込めるかについて述べたいと思います。


自律の反対は「他律」で、言い換えると「他者依存」です。


給与に関する他者依存の考え方の代表例は、

「どうやったら給料が上がるのか、会社(上司)が示すべきだ」
「どうやったら評価が上がるのか、会社(上司)が示すべきだ」

という考えです。


この考え方は、かなり根深く社会のなかに染み付いています。

経営者や人事部も、この考え方を前提にして人事制度を設計し、
「どうやったら給料や評価が上がるのか」を明確にするための
人事制度を模索しています。

だから、多くの人は、この考え方を疑いもなく主張するのです。


しかし、この考え方は、他者依存の何物でもありません。


もし、企業経営者が、

「どうやったら売上が上がるのか、誰か教えてください」
「どうやったら利益が上がるのか、誰か教えてください」

と言ったならば、

「なんと他人任せな経営者だ」と思うのではないでしょうか。


この企業経営者の考え方と、

どうやったら給料(評価)が上がるのかを
会社や上司に示してほしい、示すべきだという考え方は、

本質的には同じです。


つまりは、他者に依存しているということです。


もう少し正確に言うと、

『他者依存の思考特性を持つ人は、こういう考え方になりやすい』

と言えます。


このような考え方でも、
やりがい・生きがいのある人生になるのであれば問題ないのですが、

残念ながら、そうはなりません。


他律的な価値観の行き着くところは、

不平、不満、グチ、嫉妬、批判、やらされ感、ズル、不正などの
人生を不毛にするものばかりです。


したがって、「自律」のメッセージを給与制度に込めるには

「どうやったら給料が上がるのか、会社(上司)が示すべきだ」
「どうやったら評価が上がるのか、会社(上司)が示すべきだ」

という考えが「他者依存」「甘え」だと宣言しなければなりません。


そして、まずは社員一人ひとりが他者依存を捨て去り、

『自分が会社にどんな貢献をするのか』

を、自分で考えて、自分で決めることを求める制度にするべきです。


これは、社員さんにとって大変厳しいように映るかもしれませんが、
他律的な価値観のままでは、豊かな職業人生にならないのです。

自分の人生を自分の力で切り拓いていく決意がなければ、
真の意味での生きがいや働きがいを感じることができないのです。


自分の人生を自分で切り拓く意識を持つ、つまり「自律」すると、
いただいた給料に対して、満足と感謝の気持ちが湧いてきます。

逆に言うと、精神的に自律しなければ、
どれだけの額のお給料をもらっても、満足も感謝もありません。


「自律」か「他律」か・・・

心の働きのほんの小さな違いによって、人生が変わっていきます。


社員さんの人生のためにも、給与制度には「自律への変革」の
メッセージを込めてもらいたいと思います。

次回は、「自律」というメッセージをより際立たせるために、
給与の定義を大胆に変える提案をしたいと思います。


          生きがいラボ株式会社 代表取締役 福留 幸輔

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